DMC(家庭内洗脳)とは何か
DMC(家庭内洗脳)とは「育て直し」で有名な岩月謙司の著書に出てくる言葉で、私が自分のテーマにしている言葉です。
DMCとはドメスティックマインドコントロールの略称で、文字通り家庭内での洗脳を指します。
この本です。
岩月謙司著/なぜ、母親は息子を「ダメ男」にしてしまうのか

サツガイするぞ!のやつじゃないよ♪
えっ、そんな恐ろしいことがあるの?と思われる方もいることでしょう。
マインドコントロールなどと言えばカルト教団の行う洗脳を彷彿とさせますよね。
しかし洗脳と言っても一般的にイメージされる洗脳ではなくて、親が子供を小さいころから巧みに操り自分の思い通りに動いてくれるように仕向けることと言えばわかりやすいでしょうか。
DMC(家庭内洗脳)は問題を抱える多くの家庭で無意識に行われており、最近ではDMC(家庭内洗脳)をする親として「毒親」という言葉が流行っています。

DMC(家庭内洗脳)の正体とその影響
DMC(家庭内洗脳)とは何か、それは幼少期から子供の伸びやかな成長を願えない親の心が
具現化したものと言えます。
DMC(家庭内洗脳)をする毒親は、
・子供をほめてあげない
・常に何か心に引っかかることを言う
・ 子供が何かを求めている時にそれをしてあげない
などのことをします。
それをされた子供は大人になると適切な人間関係が築けなくなり、社会に適応できなくなります。
私の場合、
・幸せになれそうなときに、自分からそれを崩してしまう
・何でも自分が責められていると思ってしまう
・自分が相手より上か下かに拘る
・相手との共感性が無いので、トンチンカンな発言や行動をする
・怒りが増幅して相手にぶつけてしまい、なかなか収まらない
・常に敵を作っている
などざっと思いついただけでもこれだけの症状が現れました。
決して子供にばれない毒親のDMC(家庭内洗脳)
しかし、これらの症状がDMC(家庭内洗脳)によるものだったとは思いもしませんでした。
幼少期の記憶を辿っても覚えているのはいつも優しい親の姿でした。
でも実際には辛かった記憶に蓋をした状態、良いことだけを覚えている状態で、毒親について考えることがストップさせられています。
目に見えて暴言を吐く、身体的な虐待をするというだけでなく、周りの目に触れにくい形で精神的な虐待を加えて表面化しにくくさせるのもDMC(家庭内洗脳)です。
また、当の毒親は自分がDMC(家庭内洗脳)をしているとは自覚していません。
「子供の幸せを願わない親がどこにいる?」などと平気で言ったりします。

毒親がこういうことを言うから、子供は長く手なずけられてしまうんだよ。
親の欲求が子の欲求を押しつぶす
実際、毒親でも子供の肉体的な世話は良くしてくれます。
衣食住はきちんと整えるので全く問題ない親に見えます。
しかし、子供が求めているのは親の愛情です。
子供は親の愛情によってこの世に受け入れられていると感じますが、愛情が与えられないと子供は自分は受け入れられない存在なんだと感じ、自然体で生きられなくなります。
そして、親が自分に望んでいることを察知してそれを行うようになる、いわゆる「いい子」になっていきます。
毒親はそれを望んでDMC(家庭内洗脳)を行います。
この「いい子」は心からそうなっている訳ではないので、不安要素という爆弾を抱えもって成長し、ある段階でそれが爆発することになります。
DMC(家庭内洗脳)は表面的には暴力に見えません。
しかし、DMC(家庭内洗脳)は確実に子供の心を蝕み、歪んだ親に適応した歪んだ生き方しかできなくなります。
そんな毒親に対応した人生観で世の中を生きようとした時に、社会に適応できない自分に気付き、もがき苦しむことになります。

例えば職場の新人が上から目線の奴だったりしたら扱いに困らない?
でもその性格は毒親に合わせてできてるからそう簡単には変えられないんだ。
毒親との決別には時間がかかる
私は今30代ですが、20代の半ばまで自分を取り巻く問題が幼少期の家庭内から発生していたことに気付きませんでした。
しかし、結婚して異なる文化、価値観を感じていく中で自分が子供のときにいた環境はおかしなものだったと気付いたのです。
私は毒親にDMC(家庭内洗脳)されていたと思いました。
でも自分の考え方がおかしいと気付いてからもなかなかDMC(家庭内洗脳)の考え方からは逃れられませんでした。
歪んだ思考と決別しようと考え方を変えても、すぐに毒親がDMC(家庭内洗脳)で植えつけた元の考え方に戻ってしまいなかなか変わらないのです。
DMC(家庭内洗脳)を卒業するのには年単位の時間がかかると言いますが、私も客観的に自分を見つめられるようになるまでに結局約10年かかってしまいました。

誰の人生を優先するか?毒親からの卒業
毒親には毒親の事情があります。
実際、DMC(家庭内洗脳)をする毒親の多くは自身も過去にDMC(家庭内洗脳)をされてきたことが多いです。
自分がされたことを子供にもしていく、正に不幸の連鎖が起こります。
しかし毒親は世間体にこだわって、外面はすごく良かったりするので近所の人から見ると家庭内でそのようなDMC(家庭内洗脳)が繰り広げられているとは夢にも思わないでしょう。
自分がDMC(家庭内洗脳)に苦しんでいても誰も気付いてくれない日常。
そんな中で毒親から卒業しようと立ち上がるには勇気が必要です。
「親も人間だから」「育ててもらったから感謝しなきゃ」などと自分をなだめていてはいつまでたっても不幸のままです。
幸せな自分の人生を始めようと思うなら少しずつでも自分を振り返っていくことが必要です。
今が苦しくても、諦めなければ道は開ける
諦めなければ道は開ける、それを私は実感致しました。
今DMC(家庭内洗脳)で苦しんでいる方へ、あなたが夢見ている世界も実は手が届くところにあります。
ただ、そこに辿りつくまでにこれまでに積み重ねられた負の遺産を解消していく必要があります。
それを実現して、ぜひ自分自身の本当の自由を手に入れましょう。

解決してしまえば、この世がパラダイスに感じられるよ。
その他の書籍のご紹介
岩月謙司著 「家族のなかの孤独 ―対人関係のメカニズム―」
親の七がけ幸福論とはまさに毒親を言い得た言葉だと思います。
子供が決して親より幸せにならないよう、親の七割程度の幸せに留めさせる。
(子供が病気などで)七割を大きく下回ったら子供を助ける側に回る。
ここで親は子供のことを想っているアピールができるわけですね。
子供に毒を与えつつ、それを悟られない工夫も怠らない。
完全犯罪のような巧妙さです。
岩月氏の著書は本当に毒親のメカニズムが正確に書かれています。

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