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【漫画】「どどどもる私。吃音って知ってる?」感想 ネタバレ有り

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「どどどもる私。吃音って知ってる?」安藤たかゆき著

吃音をテーマにした、吃音の持ちの本人による漫画です。

吃音とは

吃音

吃音は「どもる」とも表現されますが、「わ、わ、わたし」など先頭の音が繰り返されるのが主な特徴として知られているでしょう。

他にも「わーーたし」と長く伸ばしたり、そもそも話し始める際になかなか言葉が出てこなかったりします。

そしてそのことによって本人が心理的に悩んだり、周囲が話し方を変だと偏見を持ち、からかうなどのことが起こってきます。

 

私は吃音持ちではないのですが、生来のコミュ症で話すことに身構えてしまうため、出だしの言葉が出てこなかったり、噛んだり、言い間違えたりすることが多いです。

それでもかなり恥ずかしいですし、コンプレックスなのですから吃音持ちの人が深く悩んでいることは想像に難くありません。

そして全人口の1%の人が吃音の問題を抱えていると言われているので、決して珍しいものではないのです。

↓ここから、ネタバレ有り注意です↓

「どどどもる私。吃音って知ってる?」の感想

吃音を笑いに変えて日常を楽しく生きようとする作者。

それは吃音の人ならではの努力なのでしょう。

確かに、吃音が治らなくとも周りの人がそれを気にしないでいてくれたら、心の負担は大分軽くなりますもんね。

自分が気にしている吃音を、特徴と捉えて笑ってくれると随分救われると思います。

だから皆がそうしてくれる漫画研究部は作者にとって居心地がいいのでしょう。

軽蔑されるのも、特別待遇されるのも根のところに「区別」が存在していて、元が同じですから、やっぱり普通が一番いいんですね。

言いたい言葉ほどどもるのは、私にもあるのですが大変辛いものです。

私は笑わせようとして、大事なところで噛んでしまったりするので台無しになったりします。

適当なことほどスラスラ話せてしまうのは、自分自身が嘘発見器みたいで辛いですね。

 

色んな人に障害として笑われても、店で注文をしようと頑張るのはきっと克服して普通に喋れるようになりたいからでしょう。

臆さずに果敢に挑戦していますが、実のところ失敗するたびにかなり傷ついていると思います。

やはり店員と対面で話すのには一定のハードルがありますよ。

対人恐怖症の私も「今日は大丈夫か、キョドらないか、明日は…」などと考えながらコンビニに行っていましたから。

 

随伴反射(身振り手振りを言葉と合わせて上手く喋ろうとする行動)までジェスチャーとして長所に変えようとするのは自然な意識なのでしょうが、頭が下がる思いです。

喋っているときって、中空に静止した手など、目立つ部分があったら凝視されますからね。

カモフラージュも大変なんだと思います。

 

作者が吃音を笑う人が皆無の最高な環境を信じることができずに自ら去ったのは、ひどい環境で育ってきた毒親育ちが、周りの普通の家庭の話を聞いても信じられないのとそっくりですね。

人はやはり慣れている環境のほうが普通だと思ってしまうのでしょう。

それだけ吃音の人を笑い、特別扱いするのが普通な世界は少しおかしいと思います。

しかし、職場や集団の中には、吃音を気にしない人たちもたくさんいるようで、そういう人たちがいるから普通に生活できるのでしょう。

まとめ

吃音は一見、生きづらくなるだけのものに感じられますが、吃音を自分の特徴と自覚することで長所にも変え得るものだということがわかりました。

そこにあるのは作者本人の努力だと思います。

でも、確かに本人の努力も必要なのかも知れませんが、周囲が理解を示して普通に扱うことも大事なのだと思います。

吃音持ちの本人がこういう漫画を描くに至るまでには相当な困難があったと思います。

私達吃音ではない人ができることは、本人に負担を感じさせないこと、つまり色眼鏡で見ずに普通に接することです。

それが普通の世の中になるといいですね。

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